染めの草木の
栽培方法

染めの草木を育てよう

藍の栽培方法

性質

  • 1年草で、夏に旺盛に葉茎が茂り、これを収穫し染料として利用します。
  • 9月にかわいらしい小さい花を咲かせ、これが11月に結実。霜がおりると枯れます。
  • 水をたくさん必要とし、地植えのほうが放任で旺盛に生育してくれます。

種蒔きの時期

3月~6月頃までが目安です。
植え場所に直播き、またはポットで育苗し地植えに移行(移植)。プランターでも育てられます。
関東以北では早蒔きしすぎない方(概ね4月以降)が遅霜に当たる心配なく発芽を見守ることができます。

種蒔きの方法

発芽~幼苗期は水切れしやすいので、管理しやすいポット育苗がおすすめです。

  1. ポットに種まきの土(育苗培養土)を7分目まで入れ、種を軽くひとつまみ置きます。
  2. 1cm程度とごく浅く覆土し、手のひらでよく鎮圧し、たっぷり潅水します。
  3. 日当たりの良い暖かな場所に置き、以降は表土が乾いたら潅水します。
  • 植え場所への直播きする場合
    棒や指先でごく浅く蒔き溝を堀り、種をぱらり。以降のお世話は上記と同じです。
  • プランター栽培の場合
    鉢底に赤玉土を2cm程度敷き、水はけと保水を確保します。以降のお世話は上記と同じです。
種蒔きの方法 種蒔きの方法

発芽と移植

霜に当たらず、適度な気温と水分が保たれれば、播種後10日~20日で発芽します。
以降も表土が乾いたら潅水し、草丈5cm以上(播種後1か月以降)になったら、移植の準備です。3月に蒔いた種なら5月が移植目安です。

発芽と移植

地植えの準備

  1. 畑や花壇の土に堆肥や腐葉土を入れ、よく耕します。植え場所にもみ殻や腐葉土を毎年すき込むことで、ふかふかの良い土になっていきます。
  2. 畝幅は40cm、二条植えなら60cmを確保し、水はけが悪い場合は赤玉土をすき込んだり、高畝に形成します。
    マルチ、または草マルチを敷くと地温と水分が保たれ、また除草の負担も軽くなるのでおススメです。
  3. 株間を20cm程度確保し、ポットの土ごと苗を移植し、よく潅水します。

お手入れと葉の収穫

以降は降雨に任せ、雨が無く葉の元気がない場合には様子をみて潅水。目立つ草を除草しながら成長を見守り、生育が良くない場合は株元に鶏糞など窒素系肥料を追肥します。

7月以降に初回の収穫、その後8月に2回目の収穫が可能。草丈20cm程度になったら、がタイミングの目安です。

お手入れ 収穫

楽しい草木染め(ご参考写真)

藍染め
藍染め
藍染め
藍染め
藍染め

小鮒草の栽培方法

性質

  • 1年草で、夏に葉茎が伸び、初秋にふさふさの花穂をつけます。
  • 花穂が出る直前(8~9月)に全草(茎と葉)を刈り取り、黄色の染料として利用します。
  • ほぼ野草なので大変丈夫で、手をかけるよりは放任でよく育ちます。

種蒔きの時期

3月~6月頃までが目安です。
植え場所に直播き、またはポットで育苗し地植えに移行(移植)。プランターでも育てられます。
関東以北では早蒔きしすぎない方(概ね4月以降)が遅霜に当たる心配なく発芽を見守ることができます。

種蒔きの方法

発芽~幼苗期は水切れしやすいので、管理しやすいポット育苗がおすすめです。

  1. ポットに種まきの土(育苗培養土)を7分目まで入れ、種を軽くひとつまみ置きます。
  2. 1cm程度とごく浅く覆土し、手のひらでよく鎮圧し、たっぷり潅水します。
  3. 日当たりの良い暖かな場所に置き、以降は表土が乾いたら潅水します。
  • 植え場所への直播きする場合
    棒や指先でごく浅く蒔き溝を堀り、種をぱらり。以降のお世話は上記と同じです。
  • プランター栽培の場合
    鉢底に赤玉土を2cm程度敷き、水はけと保水を確保します。以降のお世話は上記と同じです。
種蒔きの方法 種蒔きの方法

発芽と移植

霜に当たらず、適度な気温と水分が保たれれば、播種後20日~30日で発芽します(藍より遅めです)。
以降も表土が乾いたら潅水し、草丈2~5cm程度(播種後1か月以降)になったら、移植の準備です。3月に蒔いた種なら5月が移植目安です。

育苗

地植えの準備

  1. 畑や花壇の土に堆肥や腐葉土を入れ、よく耕します。植え場所にもみ殻や腐葉土を毎年すき込むことで、ふかふかの良い土になっていきます。
  2. 畝幅は40cm、二条植えなら60cmを確保し、水はけが悪い場合は赤玉土をすき込んだり、高畝に形成します。
    マルチ、または草マルチを敷くと地温と水分が保たれ、また除草の負担も軽くなるのでおススメです。
  3. 株間を20cm程度確保し、ポットの土ごと苗を移植し、よく潅水します。

お手入れと開花、葉茎の収穫

以降は降雨に任せ、雨が無く葉の元気がない場合には様子をみて潅水。目立つ草を除草しながら成長を見守り、生育が良くない場合は株元に鶏糞など窒素系肥料を追肥します。

秋の穂が出る前。8~9月。草丈30~40cm程度になったら、が収穫タイミングの目安です。

収穫 収穫

楽しい草木染め(ご参考写真)

小鮒草染め 小鮒草染め

紅花の栽培方法~ご参考

性質

  • 日当たりと風通しを好み乾燥にも強い1年草で、花を摘んで染色に利用します。

種蒔きの時期

3~4月蒔きで7月開花、または9~10月蒔きで越冬、翌年5月開花のサイクルです。
水切れしやすいのでポット育苗からはじめ、地植えへの移植がおすすめです。

種蒔き

種蒔きの方法

  1. ポットに種まきの土(育苗培養土)を7分目まで入れ、種を1~3粒置きます。
  2. 1cm程度とごく浅く覆土し、手のひらでよく鎮圧し、たっぷり潅水します。
  3. 日当たりの良い暖かな場所に置き、以降は表土が乾いたら潅水します。
  4. プランターの場合は鉢底に赤玉土を2cm程度敷き、水はけと保水を確保します。

発芽と移植

霜に当たらず、適度な気温と水分が保たれれば、播種後10日~20日で発芽します。
以降も表土が乾いたら潅水し、草丈15cm程度(播種後1か月以降)になったら、移植の準備です。3月に蒔いた種なら5月が移植目安です。

発芽

地植えの準備

  1. 畑や花壇の土に赤玉土と腐葉土を入れ、よく耕します。植え場所にもみ殻や腐葉土を毎年すき込むことで、ふかふかの良い土になっていきます。
  2. やや広めの株間20cmで風通しを確保。ポットの土ごと苗を移植し、よく潅水します。

お手入れと開花、花の収穫

以降は降雨に任せ、雨が無く葉の元気がない場合には様子をみて潅水します。
ほぼ放任でも育ちますが、花用の肥料を追肥したり、葉が混みあってきたらある程度剪定して風通しを確保し、葉カビなどの病害を予防するとベターです。
開花後、花びらの下部が黄から赤に変わる頃に花を摘み取り、染色に利用します。

開花

日本茜の栽培方法~ご参考

性質

  • 株元は日陰で、つるがのびると草木の上を這い日当たりを好んで成長します。
  • 多年草でおよそ生育2年目以降に根を掘り、染色に利用します。

種蒔きの時期

種まき時期は3~6月が目安です。
水切れしやすいのでポット育苗からはじめ、地植え、または栽培容器に移植します。

種蒔きの方法

  1. ポットに種まきの土(育苗培養土)を7分目まで入れ、種を1~3粒置きます。
  2. 1cm程度とごく浅く覆土し、手のひらでよく鎮圧し、たっぷり潅水します。
  3. 日当たりの良い暖かな場所に置き、以降は表土が乾いたら潅水します。
  4. プランターの場合は鉢底に赤玉土を2cm程度敷き、水はけと保水を確保します。
種蒔き

発芽と移植

霜に当たらず、適度な気温と水分が保たれれば、播種後30~60日で発芽します(早蒔きの場合は特にじっくり待ちます)。
以降も表土が乾いたら潅水し、本葉が2段(草丈5cm程度)になったら移植の準備です。3月に蒔いた種なら5月が移植目安です。

発芽

地植えの準備

  1. 木陰や壁の裏など株元が日陰になる場所に移植します。
  2. 植え場所を30cmほど深耕し赤玉土と腐葉土を多めに混ぜ込みます。
  3. ポットの土ごと苗を移植、よく潅水します。密植で構いません。
  4. 栽培容器を作成して植え付けると収穫時の根の掘り出しが楽です。容器は15cm以上の深さのあるメッシュ状のコンテナの側面を目の細かい網で覆って作成します。底に赤玉土を敷き、中に詰める用土は上記と同じです。
移植
移植
移植

以降のお手入れ、根の収穫

周囲をまめに除草し、虫に食べられないよう注意しながら成長を見守ります。特に毛虫が天敵です。見つけたらすぐに除きます。

花や実がつくのは2年目以降です。冬に地上部が枯れた後に根を掘り出して染料にします。

楽しい草木染め(ご参考写真)

日本茜染め 日本茜染め

紫草(ムラサキ、紫根)の栽培方法~ご参考

性質

  • 日陰で風通しの良い場所、乾燥ぎみの環境を好んで成長します。
  • 多年草でおよそ生育1年目の冬~2年目の夏までに根を掘り、染色に利用します。

種まきの前に(低温湿潤処理)

  1. 2月初旬~3週間、冷蔵庫のチルドルームで種子の低温湿潤処理をします。
  2. 清潔な用土(バーミキュライト)をボウルに入れ、水を少しづつ加えながらよく混ぜ合わせます。握って水がにじむ程度になったら蓋ができる容器に半分まで詰めます。
  3. お茶や出汁をとる紙パックにムラサキの種を入れ、少し湿らせて容器内の用土の上に平たく寝かせ置き、上から1cm程度用土で覆土します。容器に蓋をしてチルドルームに置き、上記の期間見守ります。
    低温湿潤処理 低温湿潤処理
  4. 週1回は少量水を足すなど様子をみて、乾燥させず、過湿すぎず管理します。この播種前処理をしないと写真右の育苗箱のように、ほとんど発芽が見込めません。
低温湿潤処理

種蒔きの時期

種まき時期は2月末~3月が目安です。 気温が安定して15℃を超える前に蒔き、ポット育苗から地植え、または栽培容器に移植します。

種蒔きの方法

  1. 赤玉土(細粒がベスト、無ければ小粒)と種まきの土(培養土)を半々に混ぜ、育苗ポット7分目まで入れ、種を1~3粒置きます。
  2. 1cm程度ごく浅く覆土し、手のひらでよく鎮圧、たっぷり潅水。日当たりの良い暖かな場所に置き、以降は表土が乾いたら潅水します。
  3. プランターの場合は鉢底に赤玉土(中粒)を2cm程度敷き、水はけと保水を確保します。栽培用土は同じ作り方で混合します。
種蒔き

発芽と移植

霜に当たらず、適度な気温と水分が保たれれば、播種後30~60日で発芽します(早蒔きの場合は特にじっくり待ちます)。
以降も表土が乾いたら潅水し、草丈10cm程度になったら移植の準備です。2月末に蒔いた種なら5月中旬が移植目安です。

発芽

地植えの準備と植付

  • 風通しのよい日陰の場所に直植えするか、栽培容器を作成して同様の場所に設置、移植します。日なたでは遮光ネットを張ります。
  • 植え場所を50cmほど深耕し赤玉土(中粒)と腐葉土を多めに混ぜ込みます。水はけ確保のため植え場所は高くし、株間8cmを確保しながらポットの土ごと苗を移植、よく潅水し、株元にコンテナチップ(クリーンな木片)を敷いて土はねを防止(葉の病気の予防)します。

容器栽培

  • 上記と同じ土づくりをした植え場所に栽培容器を作成して埋め込み、その中に苗を植え付けるとより栽培が安定します。容器内への移植方法やチップを敷く点などは直植えと同じです。
  • 容器栽培はその物理的な高さにより、いっそうの水はけと葉への土はねが軽減され、収穫時の根の掘り出しも楽になりおススメです。
  • 写真の栽培容器は水田用の畔シートを切って作成したもので、高さ25×幅10×奥行50cmで縦に6株並べて植えられるサイズです。牛乳パックの底を切ったものに1株づつ植える方法が最も簡易的ではありますが、収穫まで雨風に2年耐える強度として少し不安でもあります。紫根エキスを自家精製する製薬会社さんでは高さ80cmの専用塩ビ管を使用しているようです。
地植えの準備
地植えの準備
地植えの準備
地植えの準備
地植えの準備

以降のお手入れ、根の収穫

  1. 周囲をまめに除草し、風通しよく乾燥気味に管理し、成長を見守ります。よほど降雨がない場合以外はほぼ潅水不要です。
  2. 日なたでの栽培では遮光ネットを張りますが、梅雨と台風の間だけネットを外して過湿を避けるなど、天候をみながら環境を整えます。
  3. 多年草で1年目から花や実がつきますが、花のサイズが大きく(1cm)になるのは地植え2年目です。
  4. 2年目の夏を越すのが大変難しいとされ、1年目の冬以降、地上部が枯れた後~2年目の生育中(およそ春~夏前まで)に頃合いをみて根を掘り出して染料にします。
お手入れ
お手入れ
お手入れ
お手入れ
お手入れ

楽しい草木染め(ご参考写真)

紫草染め
紫草染め
紫草染め

培養土を自作してみよう

市販の培養土を使用するのが簡単便利ではありますが、それらはおよそ化学肥料が含まれています。

  • 表は素材と配合比率、500mlの手桶20杯で10Lの用土を作成する場合の想定杯数です。
  • 最終的に育てる場所(地植え、プランター、鉢)の用土を作る場合、更に完熟堆肥を加えます。
  • 短期間のポット育苗の用土を作る場合は堆肥は加えず、ごく少量の石灰、または草木灰を加えます。
  • 培養土の配合比率は必ずしも正解は無く、お客様ごとご栽培環境に合わせてアレンジしてみてください。
自作培養土

下記は有機栽培、自然栽培など化学肥料を使用せず植物を育てる場合の培養土の自作レシピです。

素材比率手桶杯数
赤玉土(小粒)37
ピートモス37
バーミキュライト24
パーライト0.50.5
黒土1.51.5
1010
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