からすうりの
からすうりを育てよう
植え場所の準備
植付場所
株元は日陰でツルが伸びる先は日向になる場所が理想です。ツルや葉への日当たりが良いほど実の色づきが良くなります。
高い木の根元や垣根の下なども良いです。
土づくり
からすうりは最初の土づくりさえしっかり行えば、その後ほとんど手間がかかりません。
水はけ、保水ともに良い土を目指し、植え場所の土に赤玉土と腐葉土と少々の元肥を混ぜ込みます。
市販の園芸用土を使用するのも簡単な方法です。
地植えか鉢植えか
鉢植えの場合、用土の更新や夏冬の置き場所を変える手間があり、また鉢の大きさ(深さ)に根塊の生育が抑制されてしまいます。
病気が発生したり、生育不良にもなりやすいので、出来るだけ“地植え”をおすすめします。
苗の植付方法
深さ
基本は浅植えです。
- 暖地:根塊の頭が3cmくらい土をかぶる程度
- 寒冷地:凍土の下(凍らない深さ)
- 降雪地:積雪の下の地面は凍りませんので浅植え
根塊の向き
ヒゲのような長い根が伸びている方を下に向けます。
根塊が上下不明な場合、または細長い場合は横に寝かせて植えます。
寒冷地での植付け
植付後、落ち葉、ワラなどで覆って防寒します。
すでに氷点下が厳しく、凍土または雪が深く土が掘れない場合はプランターに市販の培養土を入れ仮植えします。植え方は上記と同じです。
氷点下にならない室内に置き、表土が乾いたら潅水し、春を待って移植します。
定植後のお手入れ
発芽と除草
発芽は5月下旬~7月にかけて。夏草が旺盛に伸びる頃で個体差があります。
発芽時は濃い緑のつるにぎざぎざの小さい葉が付いています。小さいので雑草と間違って抜いたり、除草剤をかけないよう注意しましょう。
追肥
土が良ければ無肥料でもよく育ちます。
つるが成長してきたら株元に化成肥料(玉肥)か液肥。又は油粕を少量追肥するとベターです。
受粉
花が咲いたら受粉は虫(スズメガ)が仲介してくれます。
虫が居ない場所では綿棒などで優しく花しべをなで、受粉してあげましょう。
鉢植え、プランター栽培の場合
鉢の選定
鉢は根塊1~2個につき素焼鉢8号(直径24cm)以上のサイズ、2~3個植えなら10号(同30cm)以上のできるだけ大きな物を選びます。
プランターの場合は一般的な60cm長のものに根塊2~3個が目安です。
鉢の置き場所
鉢内が高温にならないよう日陰の涼しい所におきます。
伸びたツルには陽が当たるようにします。朝顔のように棚を作り、屋根や2階から2~6本の紐を張ってツルを誘導するのも良いです。
鉢の用土
水はけのよいタイプの花木用培養土をホームセンターで買うのが楽です。
理想の土は腐葉土2、堆肥1、黒ボク土1の割合。または培養土2、赤玉土1の割合で混ぜ合わせたものです。
夏の潅水
週1回程度、表土が乾いたら十分に潅水します。
冬の管理
冬季は室内など凍らない場所に鉢を置き、潅水を控えます。
追肥
地植えと違い自然には養分が補給されないので、生育をみて追肥します。
肥料は化成肥料(玉肥)か液肥。又は油粕を株元に少量与えます。
生育が悪い時の対処法
発芽しない、つるが枯れる
- 【原因】
- 乾燥、または長梅雨や潅水のし過ぎによる過湿による根塊痛み
- 【対策】
- 根塊を掘り出し、表皮が固くしっかりしていればまだ生きています。
前述の植え場所の選定、土づくりを参考に植付し直します。
また潅水の頻度を見直します。潅水は表土が乾いたらで十分です。冬季は潅水を控えます。
野草ですので、元肥、追肥ともあくまで生育を見ながら。少量づつ与え、やりすぎはよくありません。
培養土を自作してみよう
市販の培養土を使用するのが簡単便利ではありますが、それらはおよそ化学肥料が含まれています。
- 表は素材と配合比率、500mlの手桶20杯で10Lの用土を作成する場合の想定杯数です。
- 最終的に育てる場所(地植え、プランター、鉢)の用土を作る場合、更に完熟堆肥を加えます。
- 短期間のポット育苗の用土を作る場合は堆肥は加えず、ごく少量の石灰、または草木灰を加えます。
- 培養土の配合比率は必ずしも正解は無く、お客様ごとご栽培環境に合わせてアレンジしてみてください。
下記は有機栽培、自然栽培など化学肥料を使用せず植物を育てる場合の培養土の自作レシピです。
素材 | 比率 | 手桶杯数 |
---|---|---|
赤玉土(小粒) | 3 | 7 |
ピートモス | 3 | 7 |
バーミキュライト | 2 | 4 |
パーライト | 0.5 | 0.5 |
黒土 | 1.5 | 1.5 |
計 | 10 | 10 |