蕗の
栽培方法

蕗を育てよう

植え場所の準備

半日陰の環境作りの事例

きゅうり栽培用のアーチを立て、遮光率50%のネットを張っています。
雨風が自然に下部に当たるのがポイントです。

植え場所の準備 植え場所の準備

生育が悪い時の対処法

葉に元気がない、草丈が伸びない

【原因】
根張りが不十分、水切れ
【対策】
表土が乾いたらすぐに、夏季はとくに様子をみて潅水します。根株を掘り出し、消しゴムくらいの硬さを保っていればまだ生きています。前述の植え場所の選定、土づくりを参考に植付し直します。移植後は堆肥を水で溶いたものを与えると即効性があります。また潅水の頻度を見直します。

発芽しない

【原因】
水切れ、または過湿による腐敗
【対策】
植え場所の土がべったりと重い場合は、根株がずっと水に浸かったような状態で痛んでしまいます。根株を掘り出し、消しゴムくらいの硬さを保っていればまだ生きています。前述の植え場所の選定、土づくりを参考に植付し直します。排水性が悪い場合は川砂、赤玉土を多めにすき込みます。また、潅水頻度を見直します。秋の植付は翌春に発芽を待ちます。

培養土を自作してみよう

市販の培養土を使用するのが簡単便利ではありますが、それらはおよそ化学肥料が含まれています。

  • 表は素材と配合比率、500mlの手桶20杯で10Lの用土を作成する場合の想定杯数です。
  • 最終的に育てる場所(地植え、プランター、鉢)の用土を作る場合、更に完熟堆肥を加えます。
  • 短期間のポット育苗の用土を作る場合は堆肥は加えず、ごく少量の石灰、または草木灰を加えます。
  • 培養土の配合比率は必ずしも正解は無く、お客様ごとご栽培環境に合わせてアレンジしてみてください。
自作培養土

下記は有機栽培、自然栽培など化学肥料を使用せず植物を育てる場合の培養土の自作レシピです。

素材比率手桶杯数
赤玉土(小粒)37
ピートモス37
バーミキュライト24
パーライト0.50.5
黒土1.51.5
1010

根張りを良くする土づくり

ポイント

植物は葉や茎など地上部の大きさとほぼ同じくらい地下に根を張っているものです。
この地下の「根張り」を良くすることではじめて、地上部が元気に茂ることができます。

Q:根張りをよくする土づくりとは?

  • 物理的に団粒(土の粒)を整える
  • カリウム分の含有量を増やす

基本はこの2つです。

土づくりに役立つ自然素材

草木灰やもみ殻くん炭(籾殻燻炭)を土にすき込むことで、土に有機物とカリウム分の両方をバランス良く与えることができます。
草やもみ殻に燃え残る有機物は地中の微生物を増やし、土の粒「団粒」の状態を良いものへと変えてくれます。いわゆる、ふかふかで肥えた土です。

また、植物の欲する3大栄養素(チッソ、リン酸、カリウム)の3つ目、カリウム分は主に根に効く栄養素で、根張りを助けるとともに、株元のカビなど土壌病害の予防にも役立ってくれます。これは燃えた灰が含んでいるものです。

有機栽培、自然栽培など化学肥料を使用せず植物や野菜を育てる場合には、特に「草木灰」「もみ殻くん炭」の活用が簡単、便利です。

ふき栽培の場合の注意点

これらの灰を入れすぎると土壌がアルカリ性に偏向してしまいます。他の植物はアルカリ性を好むものが多く、問題ないのですが、フキの場合は酸性の土壌(pH5.5~6.0程度)を好みます。

ふき栽培の土壌改良としては、よほど酸性が強い場合の調整としてこれら灰の投入をご活用ください。

草木灰の作り方

お庭や畑で出る、除草した草。育てた野菜や草花の残渣。これらを活かして簡単に土づくりができます。
ただ、火を使う仕事なので、安全確保はあくまで自己責任でお願い致します。

作成の前に
  • 天気予報をよく見て、風のない日を選びます。
  • 万一火の付いた草が風で飛んでも延焼しないよう、周囲に可燃物が無いことを確認します。周囲の片付け、事前の散水など万全にご準備ください。
作業手順
  1. 畑やお庭に深さ30cm程度の穴を掘ります。
  2. 着火用の紙などを底に。その上に雑草や野菜の残渣をのせ、着火します。
  3. 草は一度にたくさん載せず、燃え進みをみて上から追加投入します。
  4. ゆっくりじっくり燃やし、出来た灰が草木灰です。
  5. 使い方は下段のもみ殻くん炭と同じく、植物を育てる場所の土にすき込みます。
草木灰の作り方

もみ殻くん炭の作り方

もみ殻くん炭は農家自作のものが田舎の道の駅に置いてあったり、少々お値段はしますがホームセンターや通販でも買うことができます。
米農家からもみ殻を入手できる。くん炭を作成する場所(畑、広いお庭)がある。という方はご自身で作成することもできます。
安価に、片手間に、大量に、この素晴らしい素材を使うことができるのは大きな魅力です。
火を使う仕事なので、安全確保はあくまで自己責任でお願い致します。

作成の前に
  • くん炭作成はもみ殻2袋投入で12~20時間かかりますので、作成から翌日までの天気予報に注意します。強風、降雨予報があるタイミングは避けます。
  • 万一火の付いたもみ殻が飛散した場合でも延焼しないよう、周囲に可燃物が無いことを確認します。周囲の片付け、事前の散水など万全にご準備ください。
作業手順
  1. ブロックなどで囲いを作り、風でもみ殻が飛散しないようにする。ドラム缶を切って作る方も多いです。
  2. スムーズに作業が進むよう、全ての素材を近くに準備しておきます。
    用意するもの(くん炭器、新聞紙、ダンボール、木の枝)
    枝はくん炭器の煙突の穴から投入できるよう、切って大きさを整えておきます。
  3. 新聞紙を丸め、ダンボールを割いて積んで小さい山を作り、着火。くん炭器を被せる。
  4. 煙突の穴から素早く木の枝を投入する(やけどに十分注意)
  5. くん炭器を包むように、上からドサーっともみ殻をかぶせる。正面から見て三角形の山になる感じです。
  6. 火の具合をみながらそのまま放置。翌日には完成しています。余裕がある方は火が燃えている間、もみ殻を混ぜてあげてください。火の通りが均等な良いくん炭ができます。
  7. 畑に溝を掘り、出来たくん炭をバケツ等で運び、投入、埋め戻し。後日管理機などで耕耘してあげると、くん炭を広く土に混ぜ込み、なじませることができます。
もみ殻くん炭
もみ殻くん炭
もみ殻くん炭
もみ殻くん炭
もみ殻くん炭
もみ殻くん炭
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